Yamasaki 2008年11月・12月の我が家の出来事-19



フィレンツェ-9

ミケランジェロの彫刻を見ることのできる場所で、もうひとつ忘れてはならないのはバルジェッロ美術館である。しかし徹はこの美術館のことをすっかり忘れていて、フィレンツエを離れる日の朝、入り口で8時15分の開館時間を待って駆け足で見て廻った。(本当はもうひとつ、初期の作品のあるカーサ・ブオナロッティに行くのを忘れていた。「フィレンツェのピエタ」とともに、次回の楽しみにとっておく。)

バルジェッロ美術館1  バルジェッロ美術館2

これが、要塞のようなバルジェッロ美術館の入り口(左写真)と、その門が重々しく開いた瞬間(右写真)。バルジェッロとは警察長官を意味する言葉で、ここは監獄までついていた警察署だったということでこの外観に納得。


バルジェッロ美術館4 バルジェッロ美術館5

バルジェッロ美術館6 バルジェッロ美術館7

その1階の入り口をはいるとすぐ目の前に、小品「ダヴィデ=アポロ」がある。それから、艶めかしくもある肉体から香しい匂いを漂わせる「バッカス」(上左写真:絵葉書より)、聖母マリアがとても若々しい「聖母子」(上右写真:絵葉書より)、口をきりりと結んで力強い意志をあらわしている「ブルータス」の肖像(下左写真:絵葉書より)、とミケランジェロの彫刻が並んでいる。

しかし、この美術館で一番有名な彫刻は2階にあるドナテッロの「ダヴィデ像」だろう。ミケランジェロの「ダヴィデ像」に比べてとても女性的な美しさを持っている彫刻で、徹は30年前もこの像の写真を撮っている(下右写真)。しかし、今回は修復中で、見ることはできなかった。ドナテッロには、この「ダヴィデ像」のような官能的な作品もあるかと思えば前ページに紹介したドゥオーモ付属博物館にある「マグダラのマリア」ようなストイックな作品もある不思議な彫刻家である。


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