Yamasaki 2007年3月・4月の我が家の出来事−1



エディタ・グルベローヴァ

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4月1日に上野の東京文化会館大ホール(左写真:開演前)であったエディタ・グルベローヴァの公演(右写真:公演後に張ってあったポスターの前で撮影)があまりに素晴らしかったので、その日の夜に書きとめておくことにした。実は、徹はエディタ・グルベローヴァの生の歌を聴くのはこれが2回目。最初は丁度30年前(!)の1977年3月、場所はウイーンであった。大学の卒業式の直前に西ヨーロッパに1ヶ月一人で行ってきたのだが、そのうちお気に入りのウイーンに1週間滞在。夜毎コンサートとオペラに出かけた中で、モーツァルトの「魔笛」で夜の女王役をやった彼女にいたく感激したという次第である(最初はその歌手が誰か知らず、後で売り子に聞いてエディタ・グルベローヴァという名前を知った)。当時は日本に帰国して捜しても彼女のレコードはなかったが、それから徐々にレコードも発売されるようになり、来日公演も何度か行なっている。そんな中で徹はレコードはほぼそろえたものの、公演に行くチャンスがなかった。しかし、今回は「狂乱の場」を歌うというし、既にご高齢でもうあの素晴らしいコロラトゥーラを生で聞くチャンスがなくなるかも知れない、と思いチケット発売と同時に申し込んだ。

さて、エディタ・グルベローヴァが歌った曲は以下のとおり(公演ではその他、オーケストラの曲やバリトンの歌もあったが全て省く)。
モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」より“あらゆる苦しみが”
ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」より 狂乱の場“優しいささやき〜苦い涙をそそげ”
ベッリーニ:歌劇「ノルマ」より“清らかな女神よ”
ベッリーニ:歌劇「テンダのベアトリーチェ」より“もし私に墓をたてることが許されても”
このうち“清らかな女神よ”は、近くで大きな咳を何度かする人がいて集中できなかったこともあり感激は少なかったが、あとの曲では体がしびれっぱなし、「ルチア」では涙が出てしまった。30年も経ち、もしかしたらがっかりさせられるかもしれないと一抹の不安を持っていたのだが、そんなことを心配していたことが恥ずかしくなるような素晴らしい声であった。そしてまたアンコールの2曲がとてもよかった。
ドニゼッティ:歌劇「シャモニーのリンダ」より 「ああ、あまりにも遅すぎた〜この心の光」
シュトラウス:喜歌劇「こうもり」より 「田舎娘の姿で」
特に「田舎娘の姿で」はそれまでの緊張感ある歌い方とは違って、軽妙な歌いまわしや立ち居振る舞いも加わって、笑いも誘いながらしびれさせてくれた。徹以外の聴衆も同様のようで、終わってほとんど全員が立ち上がって割れんばかりの拍手、それどころか皆拍手しながら舞台のほうに押しかけて行って彼女と握手するという、クラシックの演奏会では初めて見る光景であった。

コンサートもう2つ

Image at NHKHall

葉加瀬太郎がリードする「イマージュ」という、テレビ、映画、CMなどの映像シーンで使われたヒットナンバーを中心に構成したコンサートが毎年行なわれており、今年も聞きに行った(昨年も聞きに行ったのだが、HPには書き忘れた)。その中で、加古隆の曲がとても素敵だったので書いておく。実は去年も演奏した曲なのだが、NHK「にんげんドキュメント」のテーマ曲「黄昏のワルツ」と同じくNHKスペシャル「映像の世紀」のテーマ曲「パリは燃えているか」の2曲。特に前者は同じくNHKの「新日本紀行ふたたび」( 昨年の7月・8月の我が家の出来事に記載)のテーマ曲と同じく日本人の涙腺をいたく刺激する。もちろん葉加瀬太郎の「情熱大陸」とかなんとかという(失礼!名前を忘れた)バグパイプ奏者の曲とかも去年はとても良いと思ったのだが、今年は今ひとつ。それに比べて加古隆の曲は2年続けて良いと思ったのでこれは本物、コンサートのあとAmazonでその2曲を含むベスト曲を集めたCDを購入した。聞いてみると前記2曲だけでなく、他の曲もなかなか良い。そして「冬のソナタ」とともに車を運転するときにかけるお気に入りCDになってしまった。なお、写真は開演直前まで真っ暗だったNHKホールの舞台。

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、 もうひとつのコンサートは、これも毎年行っている六本木サテンドールでのジャズライブ。今回はThe Bellsという女性コーラスグループの演奏。「アメージング・グレース」のような知っている曲もあって楽しませてもらった。なお、徹の勤める会社の本社が六本木にある東京ミッドタウンに移ったので、サテンドールにはとても行きやすくなった。



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