Yamasaki 2009年11月・12月の我が家の出来事-4



奈良-4

北円堂1 北円堂2

次の日は朝早くおきて興福寺へ向かった。「興福寺国宝特別公開2009 お堂でみる阿修羅展」で並ぶことが予想されたためである。ふだんは国宝館に展示されている、阿修羅像をはじめとする八部衆・十大弟子像すべてが、仮金堂で昔と同じ配置で鑑賞することができるということで、大変な評判を呼んでいた。ただ、徹としては同時に特別公開される北円堂(左写真:国宝)の無著・世親両菩薩像(国宝:運慶作)の方に興味があったため、まず北円堂の列に並んだ。著・世親両菩薩像、特に無著像はその落ち着いた深い知性にあふれた表情が素晴らしい(右写真:薄暗い堂内で、横顔の弥勒仏坐像の後ろに写っている)。イタリアのルネッサンス期ミケランジェロより前に、こんなに写実的でかつ内面を表現できている彫刻が日本にあったとは、とてもうれしいことである。


仮金堂1  仮金堂2

それから仮金堂の列に並んだのだが、予想どおり何重にもたたまれた長ーい列が、柵の内側だけでははいりきらず、外までもできていた(左写真)。15分ほど並んで入場券をチェックするテントまできてみたら、そこからまだ180分並ぶとのこと(右写真)。結局180分ではなく120分ほど並んで仮金堂の中にはいれたのだが、係りの人の「立ち止まるな」という声や後ろからの人の列に押されて、ゆっくり見る時間はなかった。それでも、阿修羅像が思ったより小さく、言われるように「天平の美少年」であることはわかったし、その他の八部衆にも「美少年」がいることがわかった。今度は国宝館の中でいいので、じっくり鑑賞してみたいものである。


東金堂

その国宝館では、それこそ教科書の写真で見たことがある、金剛力士像(国宝)や天燈鬼・龍燈鬼立像(国宝)などたくさんの国宝をじっくり見ることができた。また、東金堂(写真:国宝)にも、躍動感が素晴らしい十二神将立像(国宝)がある。


次ページ


2009年の出来事

ホーム