Yamasaki 2010年7月・8月の我が家の出来事-7



オルセー美術館展

オルセー美術館の「ポスト印象派」の絵画に的を絞った展覧会が東京新美術館で開催された。週末だったこともあって予想した通りもの凄い人出で、入場するのに30分待ち、会場内もぎゅうぎゅう詰めの状態だった。会場は「最後の印象派」「スーラと新印象主義」「セザンヌとセザンヌ主義」「ポン=タヴェン派」「ナビ派」というようにわけられていたが、徹としては、何派だろうが何主義だろうがどうでもよく、モネの「国会議事堂」や「日傘の女性」、ゴッホの「星降る夜」や「寝室(3枚目のもの)」、セザンヌの「水浴の男たち」や「サント・ヴィクトワール山」そして「篭の静物」に、久しぶりに会えたことが幸せだった。それらは、ルーブル美術館付属印象派美術館で30年前に見たり、オルセー美術館で20年前に見たり、そして、かつて日本で開かれた展覧会で見たことのある絵である。

レストラン・ド・ラ・シレーヌ 馬車・ロマのキャンプ

しかし、今回は特にゴッホの「レストラン・ド・ラ・シレーヌ」(左写真:絵葉書より)と「家馬車・ジプシーの野営(パンフでは「馬車・ロマのキャンプ」となっている)」(右写真:絵葉書より)の原画を初めて見て、やはり画集では味わえないタッチと色使いに心が躍った。前者の一種の軽やかさと落ち着き、後者の力強さと明るさ、と、パリ時代とアルル時代の特徴も出ているし、両方に共通してゴッホの対象に対する暖かい気持ちも感じる。秋に同美術館で開催される「ゴッホ展」が楽しみになってきた(実はこの文章を書いている時点では既にその「ゴッホ展」を見終わっているのだが、、、)


JUNOESQUE BAGEL CAFE2

なお、美術館から出て六本木ミッドタウンの地下のカフェ(JUNOESQUE BAGEL CAFE)にはいったら、展覧会を見てきた人に対する割引があるというので、サービス対象のパフェを頼んだ(右写真)


佐藤雅彦展と新葡苑

佐藤雅彦展 新葡苑

東京ミッドタウン本社の知り合いが「面白いから」と薦めてくれた、「これも自分と認めざるをえない」と題した展覧会である(左写真)。場所は、東京ミッドタウンの敷地内にある「「21_21デザインサイト」。特に面白かったのが、「指紋の池」という作品。銀行のATMにたまについている指紋認証装置に指を乗せると指紋が採取され、目前の多数並べられた液晶パネルからなる広い「池」に自分の指紋が出現し、まるでゾウリムシのように自由に液晶パネルの池の中を泳ぎ始める。そして、既に泳ぎ回っている無数のゾウリムシ(他人の指紋)の群れに混ざってしまい、どれが自分の指紋か分からなくなってしまう。そこまでだとなあんだということになるが、ここからがこの作品が面白いところ。もう一度指紋認証装置に指を乗せると、どこに行ったかわからなくなっていた自分の指紋が指紋認証装置めがけて大急ぎで帰ってきて、最後はくるりと反転してとまる。その仕草がとても可愛いのだ。 一人ずつ小さな部屋にはいって不思議な体験をする「金魚が先か、自分が先か」という作品も面白いのだが、「種明かし」になるので内容を記述するのは控える。佐藤雅彦という人は電通、慶応大学、芸大と渡り歩いたユニークな経歴の持ち主で、芸術とテクノロジーとエンターテインメントの境にいる人のようだ。

(実は違う日に訪れたのだが)、これも会社の知り合いが「おいしい」と薦めてくれた東京ミッドタウンそばの「新葡苑」を紹介する(右写真)。行ってみてわかったのだが、実は以前、パロアルトの研究所長たちに連れられて食べにきたところだった。彼らは偶然はいって気に入って、日本出張で本社にいくときには必ず寄ると言っていた。台北出身で日本進出1号店とのことだが、とにかく何を食べてもおいしいので、きっと店舗を増やしていくと思われる。


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