Yamasaki 2010年11月・12月の我が家の出来事-22



北京-5

太和殿6

前ページの写真では、小さすぎてわからないのだが、太和殿の屋根の四隅には獣が並んだ装飾が施されている(写真)。あとで調べて見ると、守護と富貴を願う「走獣」という装飾だそうで、先頭は鳳凰にまたがった仙人、そのあとに龍や獅子や天馬など、建物の格によって最大10匹の動物が並ぶという(太和殿が最高の格ということになる)。なお、軒下にも龍の子供が顔を出している。


中和殿と保和殿 中和殿

太和殿の裏(北)側へいくと、同じ基台の上に中和殿とその後ろに保和殿が並んでたっている(左写真)。中和殿は、太和殿で行われる公式行事に赴く皇帝がその前に休息をとるところとのことで、内部にまたも玉座がある(右写真)。


保和殿 乾清門

また、保和殿は皇帝が衣装を替える場所だったということである。その北側には龍を刻んだ巨大な一枚岩のレリーフがあり(左写真)、内廷から乾清門(右写真)を出てきた皇帝はこの上を輿に乗って進んだということだ。


内廷1内廷2

 

保和殿北側から、乾清門の内側にある内廷の建物群を望む(写真)。ガイドブックを忘れたためにそのときは残念ながらわからなかったのだが、日本へ戻ってから調べてみると、この写真に写っているところは「東六宮」と呼ばれる「東太后」が住んでいた「内東路」と、西太后が暮らしたこともある「楽寿堂」、60歳のときの京劇開催のために大改修された観劇施設「閲是楼」や舞台「暢音閣」、そして西安に逃走する際に甥の光緒帝妃「珍妃」を突き落として溺死させた「珍妃井」がある「外東路」からなり、必見エリアとのこと。次くるときは必ず時間をとって見よう。また、「東六宮」の反対側は「西六宮」と呼ばれ、西太后が住んでいた区域である。身分があがるにつれて変えていた住居群、「麗景軒」(懿嬪時代)、「翊坤宮」(懿貴妃時代)、「儲秀宮」(西太后時代)や、趣味の京劇を見るために改築させたという「体元殿」があり、ここも次回くるときには回ってみる。


次ページ


2010年の出来事

ホーム