２０１４年９月・１０月の我が家の出来事 - ５
北海道（札幌、稚内、礼文、利尻） - ３
同じ稚内公園内にある代表的なモニュメント「氷雪の門」（左写真）。樺太への望郷の念とそこでなくなった人々を慰めるために建立されたもの。ここからも当然ながら樺太が見える。さてここには学生時代にも、夜行列車で稚内駅に到着して礼文島行きフェリーに乗るまでの時間を利用して、駅から歩いてきている。なかなかいい角度で撮った写真2枚が残っているので載せておく（中写真、右写真）。
そして、「氷雪の門」の左側には「九人の乙女の碑」があり、碑には「皆さん、これが最後です。さようなら、さようなら・・・」の文が刻まれている（左写真）。実は、恥ずかしながら、この九人の乙女の悲話については全く憶えてなかった。学生時代にこの碑の前でたたずんでいる写真が残っている（右写真）ので、その時にこの悲話について知ったはずなのだが、、、
あらためてそばにある石碑の文をもとにこの悲話を紹介する。
既に戦いは終わった昭和20年8月20日、ソ連軍が樺太の真岡に侵攻してきたため日本軍との戦闘が始まった。その切迫した状況の中、最後まで樺太真岡郵便局で交換業務の任務を果たし、青酸カリを飲んで自らの命を絶った9人の若き女性交換手たちがいた。そのときの最後の通信文が、碑に刻まれている言葉である。
さらに、「九人の乙女の碑」の向かい側（「氷雪の門」の右側）には「昭和天皇行幸啓記念碑」（左写真）がある。ここには9人の女性交換手たちの悲話をお聞きになられた天皇皇后両陛下が読まれた歌が刻まれている（右写真）。
御製
樺太に命を捨てし たおやめの 心思えば胸 せまりくる
御歌（皇后）
樺太につゆと消えたる 乙女らの みたまやすかれと ただいのりぬる
そこから宗谷丘陵へ。シカや牛の放牧を見ることができた（左写真、右写真）。