1999年1月・2月の我が家の出来事-2
カリフォルニア科学アカデミー
ゴールデンゲートパークの中に、カリフォルニア科学アカデミーがある。この中で一番楽しいのは水族館だろう。特に両生類、爬虫類のコーナーは、淳子はみなかったが、ほかにはない珍しいもの。右の写真のワニも大きなスペースをとってその中心にいる。またこの建物の向かい側には、M.H.デヤング美術館があり、そのなかに展示されている中国の仏像にはおもしろいものがあった。ちょうど北斎、広重の特別展が開催されていたときにいったのだが、最初行った日は雨のなか外まで並んでいたので引き返し、次の日徹と淳子だけでちょうど日本からきた出張者を空港に迎えにいったその帰りに寄って広重展を見学できた。超満員で、日本の伝統美術に対する関心の高さがうかがわれた。恥ずかしいことに徹はこの展覧会で初めて、切手で有名な「月に雁」が広重の作であることを学んだ。
ムービングセール
左の写真の6人がけのダイニングテーブルはある日本企業の駐在研究者がこちらをひきあげるときに安く譲っていただいたものである。こちらではガレージセール(またはムービングセール)をよくやっていて、車で走っているとよくそういう案内にでくわす。その場所へいってみるとガレージを開けて、いろいろなものを展示しているわけである。車を売りたい人は「この車売ります。」という紙を後部窓につけて走っている。それが日本人社会では、インターネットや会員制クラブ誌などで、そういう情報を流している。やはり、家具の感覚は日本人特有なものがあるだろうし、交渉が安心して行えるというような事情があるのだろう。山崎家ではこのダイニングテーブルをはじめ、こちらの家のサイズとか環境にあったものを購入する場合、ほとんどそのような日本人駐在員の帰国に伴うムービングセールを利用した。
裏庭にはよくリスがくるが、動き回ってなかなかよい写真がとれなかった。これは隣家との間の塀の上でひなたぼっこをしているところを望遠でねらって撮影したものである。縞模様はなく、灰色の毛で、病原菌を持っているそうだから、どちらかというと尻尾のふさふさとした大きな「ねずみ」というほうが正しいかも知れないが、いずれにしろかわいいしぐさで目をたのしませてくれる。裏庭にはいろいろな種類の鳥もよくやってくる。なお、冬は雨季なので、芝生は青々とする。冬は緑が少なくなる日本とは対照的である。
ワシントンの桜は有名だが、シリコンバレーにもこんなに桜の木があるとは知らなかった。家の近くでの写真だが、2月下旬になると、このような満開になった桜の木がいたるところにあることに気がついた。花びらは日本のそれと一緒だが、木の幹は全然違う。ところで写真に映っている道路の右端に丸い標識がたっているのがわかるだろうが、それはストップサインである。こちらでは、ストップサインのところでとまってからの対処は2通りある。まずクロスする道路にはストップサインがない場合(2 way stop)には車の流れがとぎれるまで待つ。この場合は大体クロスする道路は広い道である。一方クロスする道路にもストップサインがある場合(4 way stop)には、その交差点にはいった順番に発車していく。日本では、左折優先とか双方右折なら左方優先とかややこしいが、こちらは単純である。ただしどちらが先に交差点にはいったのか判断が難しい場合も多い。やはり譲り合いの精神がどちらの国でも大切だろう。