Yamasaki 2008年1月・2月の我が家の出来事-2



出雲大社への初詣と古代出雲歴史博物館

久しぶりに出雲大社へ初詣に行った(前回は初詣ではなく「ついで」という感じ)。後で述べる「古代出雲歴史博物館」がオープンしたので、それを見に行くことも目的のひとつである。

出雲大社1 出雲大社2
出雲大社5

到着直前に渋滞になり、出雲大社自身の駐車場にはいるのはあきらめて、手前に設けられた臨時駐車場に車を置いて歩いた。5分くらいで鳥居に到達した。鳥居の前まで露店がでているのは興ざめだが(上左写真)、それでも玉砂利の道を歩いて国宝の本殿前までくるとさすがに厳かな感じがする(上右写真)。それから長さ13メートルもある巨大な注連縄(しめなわ)がある神楽殿にも行った(下写真)。注連縄には、あちこちに硬貨がプスプスと突き刺さっている。注連縄の下から硬貨を投げ上げて、うまく刺さると願いがかなうとのこと。毅も何度かトライして刺してきた。

出雲大社3 出雲大社4

さて今回初めて気付いたのは、境内に出雲神話「因幡の白兎」の物語にちなんだ大国主命と白兎の銅像があること(左写真)。「因幡の白兎」とは、白兎が島から因幡国(現在の鳥取県)に渡るため、数を数えてやるとだまして海の上に並ばせたワニ(鮫)の背を渡ったが、最後にワニに知られて皮を剥ぎ取られ、さらに八十神(やそがみ)のうその教えに従って潮に浴し風に吹かれたために身の皮が裂けて苦しんでいるのを大国主命が救うという教育的な神話である。
もうひとつ気付いたことは、前回訪れた時に寄った「吉兆館」で見た「番内」の衣装を貸してくれるということである。丁度衣装を着て歩いている家族に出会ったので、写真をとらせていただいた(右写真)。

古代出雲歴史博物館1古代出雲歴史博物館2

古代出雲歴史博物館3

「古代出雲歴史博物館」は、出雲大社のすぐ隣にできた近代的な建物である(上写真)。展示物は興味深いものが多く、特に島根県出身者にとっては1日いてもあきないだろう。
一番の目玉は、出雲大社に実寸大の模型が置いてある、最近発見された3本の木を束ねた巨大な柱(心の御柱(しんのみはしら))の実物(下写真)であろう(ただ明るいロビーにガラス張りの容器に入れて展示してあるため、光がガラスに反射してよく見えない。考慮して欲しいものである)。そして展示室には、その柱の太さに見合う日本一高い(48m!)本殿があったという学説に基づいた古代出雲大社の縮尺1/10の模型が置いてある。その長い階段を上る神官の人形も置いてあるので、本当に巨大な本殿であったことが実感できる。ただ、学説にもいろいろあるらしく、異なる学説に基づいた5つの本殿の復元模型(こちらは1/50サイズ)も置かれていて、それらを比較して見てみるのも楽しい。
それから圧巻なのは、荒神谷遺跡から発見された358本もの銅剣が、全て金色に輝く摸鋳品とともに壁一面に飾られていること。同じ展示室には、加茂岩倉遺跡から発掘された34個銅鐸を含め、たくさんの国宝の銅鐸も展示されている。
さらに総合展示室では、出雲だけではなく石見も含んだ「島根」について歴史を追って紹介されていて、世界遺産「石見銀山」や映画「もののけ姫」で有名になった「たたら製鉄」についても興味ある展示品を見ることができる。
もうひとつ紹介しておきたいのは、「出雲神話回廊」と呼ばれているシアターである。このシアターは、神話のストーリーを、複数台のプロジェクターを使って、正面のスクリーンだけではなく側面の壁も利用して紹介する実験的なものである。ただ今回見た「オオクニヌシの国作り」(既述の「因幡の白兎」の話も含まれている)というプログラムでは、迫力あるストーリーにもかかわらず複数台のプロジェクターをうまく使いこなせているとは言えず、今後の改善を期待したい。


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