Yamasaki 2010年9月・10月の我が家の出来事-2



ゴッホ展@東京新美術館-2

ゴッホ展4 ゴッホ展5

自画像」は2点出展されていて、パンフレットにも載っている「灰色のフェルト帽の自画像」が有名だが、今回初めて見た自画像(左写真:絵葉書より)は、頑固で気難しく内面に狂気をそなえたゴッホが良く出ていると思い、見入ってしまった。 「マルメロ、レモン、梨、葡萄」(右写真:絵葉書より)は有名な「ひまわり」と同じく黄色が全体を覆っており、さらに額までも塗っている徹底さが凄い。熱情をキャンバスの中だけに閉じ込めておくことができず、ほとばしっている。

ゴッホ展6 ゴッホ展7

「ヒバリの飛び立つ麦畑」(左写真:絵葉書より)は、絵だけを見ればとても落ち着いた印象でゴッホらしくないというか、印象派のモネの作品と言われても不思議ではない。しかし、実際は下半分の麦畑の部分は絵の具が極端に盛り上がっており、ゴッホであることがわかる。 「緑の葡萄畑」(右写真:絵葉書より)では、その上半分に広がる空がすでに最後の大作「烏のいる麦畑」と同じで不気味ささえ感じる。下半分の葡萄の葉は、チューブから搾り出した絵の具をそのままのせていて荒々しい。


ゴッホ展8 ゴッホ展9

「サンレミの療養院の庭」(左写真:絵葉書より)は、もう完全にゴッホ。下部の草は揺れているし、上部の木は無数の色が爆発していて花火のようだ。 「草むらの中の幹」(右写真:絵葉書より)は今回一番衝撃を受けた作品である。草むらはゴッホだが、幹はすでにゴッホを超えて抽象画・装飾画の世界にはいっている。まるでクリムトだ。

オルセー美術館展で見た「寝室」の第一作目も展示されていたし、その寝室を再現した部屋そのものや、あのゴーギャンと一緒に住んでいたアルルの黄色い家のどこにこの部屋やゴーギャンの部屋があったのかなどを説明するCGなどもあり、楽しめる展覧会だったことも書き添えておく。


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