Yamasaki 2012年5月・6月の我が家の出来事 - 4



出雲大社とその周辺(3)- 2

さて、ようやく「祝い凧」の話ができるようになった。実は、「かねや」と「荒木や」の共通点は、「だしの味」と「司葉子の色紙」以外にもうひとつある。それが「祝い凧」なのである。


かねや3 荒木屋3

「かねや」の壁にも(左写真)、「荒木屋」の2階の壁にも(右写真)、「亀」と「鶴」の文字が書かれた2枚1組の凧「祝い凧」が飾ってある。「亀」と「鶴」は、出雲大社背後の亀山と鶴山をあらわしており、「祝い凧」は、出雲大社に関わりの深い千家と北島の両家に伝えられてきたものである。元禄の頃、両家に祝い事があると、「稲佐の浜」で村人があげたのが始まりといわれており、縁起がいいものである。


たかはし たかはし

そのおめでたい「祝い凧」を製造販売している店が、「神迎えの道」にある「たかはし」である(左写真)。徹も、小さな一組を買い求めた次第である。そのななめ向かい側には、これも創業明治31年という「俵屋本舗」という和菓子屋があり(右写真)、「神迎えの道」には「老舗」が立ち並んでいる。。


一輪挿し 一輪挿し2

「たかはし」や「俵屋本舗」もそうであるが、この「神迎えの道」沿いの店は必ず花が店先に飾られているし、普通の家々も含めて、必ず一輪挿しに花が活けて軒先にかけてある(左写真、右写真)。この一輪挿しは、古くから続けられているみそぎの風習に使う「潮汲み」というものらしい。毎月一日早朝に、「稲佐の浜」で「潮汲み」に海水を戴き、その海水を笹の葉で自らに振りかけ身を清めて、「出雲大社」と「越峠荒神社」(こえどこうじんじゃ)に参拝するとのこと。古くから伝わる風習であり、それによって通りの雰囲気もとても良くなっているということである。


越峠荒神社

これが、「神迎えの道」から一本南側の通りで偶然見つけた「越峠荒神社」(写真)。小さな朽ち果てそうな社であるが、出雲大社のまわりにはきっとこういう社がたくさんあるのだろう。 そして、その道では3,4人の小学生と遭遇したのだが、みな「こんにちは!」と言ってくれた。観光客にはちゃんとあいさつするように、学校や地域で教えられているのであろう、とてもさわやかな印象を残してくれた。


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