2011年9月・10月の我が家の出来事-12
コンサート2つ(濱倫子・長島剛子)
2年ぶりに濱倫子さんが参加する「ベートーヴェントリオ・ボン」のコンサートを聴いた。会場はそのとき(このページ)と同じく、濱さんと同じ名前の濱離宮朝日ホール(写真)。プログラムは、ベートベン、ラフマニノフとブラームスのピアノトリオ(すべて1番!)であったが、とにかく全ての曲で3人のアンサンブルが2年前聞いた時よりもとてもよくなっていて、本当に「ベートーヴェントリオ」と名乗ってもおかしくないレベルまで上がっていたことがうれしかった。もともと濱さんのピアノは安心して聞けていたが、今回は特にチェロとバイオリンのレベルがそこに近づいてきたことを強く感じさせてくれた。おかげで、3曲とも1番であるにも関わらず、それぞれがすでにその作曲家の個性が出ている名曲であることを感じることができた。間にはさんだリームの曲「見知らぬ風景Ⅲ」は現代曲としてはわかりやすかったが、それよりやはりアンコールで演奏したピアソラの曲「忘却」が、前回同様とても良かった。
もうひとつ津田ホールであったコンサートに行ってきた(これも淳子は腰痛のため参加せず)。応援している山崎法子さんの国立音大における先生でもある長島剛子さんと梅本実さんとのリートデュオ・リサイタルである(左写真)。お二方のデュオ・リサイタルには、2年前にもお誘いを受けて行っている(このページ)が、ヒンデミットの歌曲が主体の演奏であったためあまり楽しめなかった。今回は同じ現代曲ではあるものの、ヒンデミットは1曲のみ。あとはコルンゴルドやマーラーそしてシェーンベルクというまだ馴染みのある作曲家のプログラム(あとクルジェネクという作曲家の1曲)で、まだそれでも楽しめるのではないかと思いつつ参加した。それに、プログラム名は、前回と同じシリーズであることを示すために「世紀末から20世紀へ Part X」とついているものの、「第三帝国で禁じられた歌曲」という名前だったので興味をそそられたという側面もある。 聞いてみると、知っているマーラーの「さすらう若人の歌」だけではなく、映画音楽のような曲で親しみを持っていたコルンゴルドの歌曲は当然、シェーンベルクの「キャバレーソング」も楽しむことができた。ありがとうございました。