Yamasaki 2009年5月・6月の我が家の出来事-13



養老孟司著「読まない力」

読まない力

このページに書いたように、法然院本堂においてあった新聞コラム記事(養老孟司氏が書いたもの)の内容がのっている本「読まない力」を買った(写真)。
前書きを読んでみると、新聞コラム記事にあった「言葉の重み」について論じているだけではなく、「情報化社会」についても言及している。ざっと論旨を紹介すると以下のようである。

1)本を読むと考えなくなる。古くはソクラテスもそう言った。(ソクラテスは対話を重視した)
2)問題は「言葉をどこまで信ずるか」であり、「言葉の重み」である。(言葉と現実とは違う)
3)「言葉は意識の産物」である。つまり脳化社会であり、だから情報化社会になる。ここで情報とは「時間がたっても変化しないもの」で、例えば写真や成績証明書などいつまでたっても同じである(しかし、実際の人間は変化する)
4)人生には意識のない時間もあるのに、意識がすべてという社会つまり情報化社会を我々は懸命に作ってきた。しかし、意識は情報しか扱えない。スキーの本をいくら読んでもスキーは上手にはならないのである。
5)人間が「生きている」ということは、予想通りには行かないこともあり言葉にならないこともある、ということである。赤ん坊には言葉はないが、ひょっとすると親より価値がある。

そしてその具体例とも言える数々の時事問題に対する批評を展開し、「意識がない時間」「(過去の)情報では予測しえない現実」の価値について考えさせてくれる。


東京松江会

tokyomatsuekai1 先斗町2

4年前に参加して(このページ)以来2度目の東京松江会に参加した。今回も横浜に住む徹の従妹に誘われてであったが、昔松江で会ったことのあるなつかしい従妹の従姉にも再会できたし、これまた昔なつかしいバルセロナオリンピックの水泳で金メダルをとった岩崎恭子さんの、本物の金メダルを見せながらの(右写真:手に金メダルを持っている)楽しい講演を聞くことができた。岩崎恭子さんは今年の2月に「旅行読売」の取材で松江を訪れている(「水」の都と「水」泳の関係?)が、とても気に入ったようだ。彼女のブログ(このページ)にそのときの取材の様子が出ている。


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