徹の還暦の年の正月、中学の還暦同期会で松江にいくとき、飛行機の上から美しい白い富士山を見ることができた。その楽しい同期会のあとは京都に寄って、これも楽しい七福神巡り、そして勧修寺ではこれからの生き方を学んだ。東京に戻ったあと、「研修旅行」に来た高校の後輩たちに講演を行ったことも良い経験になった。
春は、会社の友人たちと富山へ、淳子とは奈良へ。そして還暦の年になんと幸運なことか、60年に一度の出雲大社遷宮祭に出席することができた。白い絹垣に覆われたご神体が目の前を通るときには、思わず涙が出そうになった。
初夏には、友人夫婦とイギリスのコッツウオルズと湖水地方をレンタカーで巡り、素敵なイギリスの田舎の村と自然を満喫してきた。特に湖水地方のグラスミア湖一周ハイキングが素晴らしい経験で、その後の夫婦の趣味のひとつにつながった。
9月、徹は還暦を迎え会社でも定年を迎えた。家族ももちろん祝ってくれたが、会社では、計3回の「定年を祝う会」を開催してもらい、のべ100人ほどの仲間が祝ってくれた。また還暦を機に、大学の「下宿の同期会」を立ち上げて第1回を京都で開催、松江での高校の還暦同期会、中学の仲間との北九州「修学旅行を辿る旅」、と色々なイベントがあった。また定年祝いに頂いた旅行券を使った夫婦での「お伊勢参り」も、ちょうど出雲大社と同じく伊勢神宮も遷宮の年だったこともあり、記憶に残る旅となった。
冬も旅行が続いた。まずオーストリア(と言ってもウイーンとザルツブルグ)に行ってきた。ウイーンではベートーベンゆかりの場所、ザルツブルグでは「サウンドオブミュージック」撮影の場所、を訪問したのが中心だったが、最初の夜に偶然参加したウイーン市庁舎のクリスマスマーケットがとてもよかったため、各地域でクリスマスマーケットも楽しんだ。 また仕事仲間と韓国ソウルを訪問。特に「鷺梁津(ノリャンジン)」水産市場で、買った新鮮な魚をその場で調理してもらい、舌鼓を打ったことは良く覚えている。